コクピット嵯峨野

　京都は太秦、周辺には嵐山や映画村といった観光スポットがたくさん。そんな街の中、コクピット嵯峨野さんはオープンしてから10年を迎えます。
　数年前、近くに超大型ライバル店が登場するなど、競争は激しさを増していると語るのは代表取締役の文字功（もんじ いさお）さん。新規のお客様を呼び込み、既存のお客様をしっかりとつなぎ止めるために試行錯誤の日々を送っているそうです。
　そのために力を入れていることのひとつが、お店のホームページ。オーディオ関連商品の紹介をしたり、店長の岡野さんを中心に毎日日記を書いて更新したり。さらに、お店での作業風景をスタッフみずからデジカメで撮影して、その様子までアップしています。
　また、作業風景をお客様に公開するという観点からは、店舗自体においても一工夫がなされています。店舗壁面に大きなガラスが張り込まれ、ハイカウンターが設置されています。そこでお客様が雑誌を読んだり、コーヒー（もちろんサービスです）を飲んだりしながら、スタッフの作業風景を目の当たりにできるのです。
　文字さんは、作業場は「舞台」だと言います。単に要求された作業をこなして、出来上がった結果だけをお客様に提供するのではなく、その工程自体をサービスの一環として演出。こういう発想はお客様とお店の心の距離感をより近づけるためには、非常に大切なことではないでしょうか。また、それによってスタッフが作業する際の緊張感を維持することにも役立っていると、文字さんは言います。
　さらに、今年は京都府内のコクピット4店での合同イベントを開催。ドレスアップコンテスト、じゃんけん大会など、計約140台の参加があり、大変好評だったとのこと。
　いろいろと挑戦を続けておられますが、要約すると、「お客様と徹底的に付き合い、物の好みやお子さんのことなども頭に入れていく。そうすることで、そのお客様だけでなく、そこから口コミで新しいお客様へと広がっていくはず。」
文字さんは、にこやかながらも先を見据えた眼差しで取材に応えてくれました。