ダックトレーディング

デルタ、フィアット、アルファロメオなどイタリア車のみを扱うダックトレーディングさんは、宇都宮駅から車で約10分走った田園風景の只中に店舗を構えています。新車、中古車の販売がメインですが、従業員さんたちは試行錯誤して得た「イタリア車」のノウハウをぎっしりと持ち、それをお客様に惜しげもなく提供されています。
「従業員全員がイタリア車に乗っていて、新しいパーツやセッティングをまずは自分たちで試してみるんです。本当に良いと思えばお客様に勧めるし、相性が良くないと思ったものははっきりとそう言うようにしています」
　お話をして頂いたのはサービス課・課長の生垣寿敬さん。接客に関しては「自然体」であることを心がけているそうです。
「店舗の場所は田んぼの中で通りがかりに見つけたという方はまずいませんし、全国誌で大々的に宣伝をしている訳でもありません。自社ホームページもありますが、やはり一番はお客様からお客様へ、そういう人づてで伝わり行ってみようかと思ってくださる方がほとんどです。こんな辺鄙なところへわざわざ来て頂くのだから、最高のもてなしをしたいと思うのはごく自然なこと。良い意味で商売っ気がないんでしょうね」
　共通の趣味を楽しむ仲間――それがダックトレーディングさんにとってのお客さまの位置づけ。また、イタリア車を好むお客様はこだわりを持たれている方がほとんど。「年式や何色が希望なのか、オーダーがあってから全国を探し回る」ことで、信頼して買い替えるお客様も多いそうです。
「利益中心ではなく、長く楽しく乗ってもらうためにどうすればいいのか。私たちは日々そういうことを考えているだけですよ」
　近々、今の工場からさほど遠くないところにショールームを新設予定。タイヤ・ホイールのディスプレイを強化し、家族で来てもくつろげるスペースや子供のプレイスペースも用意して本格的に店舗拡大を狙いますが、生垣さんはきっぱりと「お客様に対して自然体であることを変えるつもりはありません」と答えて下さいました。