スーパーオートバックス NAGAOKA店

　「人数が多くなればなるほど意思統一というのが難しくなります。20名以下ぐらいのお店だと、たとえば朝礼や終礼とかを活かしてある程度意思統一ができると思います。うちは30名を超えますから、たとえばメールを使ったり、朝礼終礼は当たり前のことなんですが、全体が集まらなくても個々に立ち話程度の意思疎通を積極的にやってますね」
　平日は20名前後にとどまりますが、週末や祝日は30名が勤務――巨大店舗ゆえの悩みを抱えるスーパーオートバックスNAGAOKA店さん。渡辺ゼネラルマネージャーもやはり意思統一には苦労されているようです。週に１回全体でミーティングを行う以外に、個々の勉強会などでそれを補うようにしているそうです。
　そんなお店も今年で６年目。この５年間で見えてきたことがあると、渡辺ゼネラルマネージャーは言います。
　「経験はやむをえないんですが、知識や技術は他のお店よりも従業員一人ひとりが持ってないといけないなと思ってます。全員がそうだったらダメなんでしょうが、中にはマニアックな方向に突き進むカリスマ的な存在がポツポツいてもいいと思ってます。やっぱり裾野というか底辺を大事にしつつ、マニアック的なお客さんも取り込んでいかないと、これからは厳しいと思うんです。車の販売から車検まで行えるようになり、うちの工場長の言葉を借りると、まさに“車の揺りかごから墓場まで”。それを目指せるような人材を育てていくのも大切になってきます」
　そして、「接客にはマニュアルがあるわけじゃない」と渡辺ゼネラルマネージャー。来店するお客様の多くはファミリー層であっても、突出した部分を求めるお客様もいるのは事実。そういった方々を見過ごしていかず、先導していける部分も出していきたいというのです。
　「裾野を大事にしながら、突出した部分も活かしていく……両立していくのも、そういう人を育てるのも大変なこと。まだまだ分からないことも多いです。それをこれからの５年でやっていきたいと思っています」