去る4月、5月と続けてマレーシアを訪れる機会を得た。
自分が初めてマレーシアを訪れたのは1991年であったが、道路事情(高速道路、一般道、そのアクセス等)・コンディションが他のアジア諸国と比べものにならないくらいに、平滑で綺麗な舗装が行き届いていたことを鮮明に記憶している。多分、マレーシアは前首相の時代に「Look East ! = 日本に学べ ! 」と、日本のいろいろな分野の技術や先進性を、事あるごとに取り入れる積極な国であったからか、と想像している。
このお陰か、今年に訪れた時も、コンディションの良さは相変わらずで、椰子の木畑の中を走る市道?町道?程度の道路でも、非常に整っている事に驚きを得た。そして、この一般道路を疾走するオートバイ、クルマ、そしてバス・トラック迄も速度は80Km以上が普通!?とした状況であり、これも優れた道路事情に依るモノと思う。
私自身もアジアに暮らした経験を持つが、高速道路でも穴ボコだらけで、1日に2本もホイールを壊す(ドライバーの気配りの無い運転のせいだが)経験をし、「ホイール屋で良かった!!」と身をもって感じた事がある。一般道になれば、さらに輪を掛けて酷くなるのは想像するまでも無い。
さて、こういった道路環境からか、この国でのクルマのドレスアップはなかなか進んでいる。
(写真参照)
ほぼ、アメリカのスポコン系に近い。国内で販売されるクルマが、国産プロデュア社(Myvi、Kancil、Viva,etc)、プロトン社(Savvy、Gen2、Persona,etc)、海外ブランドでは日産March、ホンダFit、トヨタ ヤリス等々、何れも小型車がメインであるから、ドレスアップもこのセグメントに集中することは理解しやすいのであるが、これらのクルマに積まれるエンジンはほぼ1,300ccあたりで、特別にスポーツ性能にふったモデルではない。しかしながら、ローダウン、フルエアロ、2〜3インチUpなどなど、外装で大きくアピールし、決して大きくない排気量のエンジンを目一杯回して、前述の優れた道路を疾走しているのである。もし、道路事情が私が経験したような状況であれば、日本でも見かける、コンビニあたりの輪留めにでもぶつけて割ったリップをテープ止めしたクルマばかりになってしまう。
最近ではエンジンをチューニングする、とした流れも始まってきたようであり、日本製のチューニングパーツに興味が集中している、とした話も聞いた。こうなると、2,300万人(ほぼ日本の1/5程度)の人口を有する国であるが、クルマ全域に渡るチューニングが本格的にもなってくるだろうから、もっと楽しくなるであろう。
写真を合わせてご覧頂ければ、ドレスアップに対する積極性、興味の強さが十分に伝わってくるし、安い中古車を購入しタイヤ&ホイールの交換から始めたドレスアップ経験者には、少し懐かしくも嬉しくなる光景であった。
T.T。

 
 
   
 
   

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